知られざる「ホワイト企業」運用会社の実態 1

就活生も転職希望者も必見! 運用会社の実情を現役社員が赤裸々に語る

  • 公開日:2020.03.26

Editor's Eye

●高収入であるのは間違いない運用会社ですが、人によって大きな開きも?
●年齢に関わらず、実力で評価される世界である点も魅力の1つ

個人投資家が手軽に分散投資できる商品として、すっかり定着した投資信託。国内に約6000本もある投資信託を開発・設定し、運用しているのが運用会社です。

投資信託は銀行や証券会社などの販売会社を通じて販売されるのが大部分で、運用会社にはいわゆる個人営業がありません。それだけに、就職先、転職先として魅力的だという声も少なくないようです。

その一方で、同じ金融業界でも銀行や証券会社などと比べて仕事の内容がイメージしにくいのも確か。そこで、実際に運用会社の第一線で働く現役社員への取材を通して、その実態を明らかにしたいと思います。

 

取材に協力してくれた皆さん(いずれも国内大手運用会社勤務、仮名)

商品開発担当・山本さん(40代男性)、マーケティング担当・川島さん(40代男性)、営業担当・村井さん(50代男性)

そもそも運用会社で働く人は、どういう理由で就職先を選んだのでしょうか。商品開発を担当している山本さんは、「金融志望で、銀行や保険会社も受けたんですが、運用会社が一番ラクそうだなと思って決めました(笑)」と振り返ります。

入社直後の山本さんは、トレーディングの補助業務を担っていました。「毎朝、ファンドマネジャーが持ってくる株の注文伝票に従って、売買注文を入れます。無事執行されれば後はそんなに仕事がなくて、期待通りラクでしたね。でも、しょっちゅうミスをしていたせいか、すぐに商品開発部門に異動になってしまいました」。ちなみに運用を手がけるファンドマネジャーと、実際に取引を執行する人が分かれているのは不正を防ぐためで、運用会社では一般的なようです。

当時は商品開発の担当者が少なかったこともあり、異動後は仕事が急に忙しくなったという山本さん。「トレーディングと違って商品開発は繁閑の差が激しくて。そのころは働き方改革なんて言葉すらなかったので、忙しい時には夜中まで仕事をしていましたね」。

山本さん(仮名)

現在マーケティングを担当している川島さんは、理系の学部の出身。「当時は金融業界がデリバティブ(主要な金融商品から派生した商品)に力を入れ始めたころで、数学が分かる理科系人材の募集に力を入れていました」とのこと。もともとは教員志望でしたが、クオンツ運用(感情や主観を廃した、数量的な分析に基づく運用)に興味を持って運用会社を選んだのだそうです。

川島さん(仮名)

営業担当の村井さんは、銀行の出身です。機関投資家として、大きなお金を動かすトレーディングに憧れて当時の花形だった銀行に入行しました。銀行の新入社員は支店で営業を経験するのが一般的で、村井さんも個人客や中小企業を担当。「泥臭い仕事ではありましたが、お客さまと直に接して信頼を獲得していく仕事は、金融の世界で生きていく上で良い経験だったと思います」。その後、晴れて希望が叶い債券の運用業務を経験した後、運用会社へと転身します。

村井さん(仮名)

では、運用会社にはどんな社風があるのでしょう。村井さんは、「アカデミックな雰囲気がある」と言います。「専門的な仕事をしている人が多いからでしょうね。銀行の支店は体育会的な雰囲気もありましたが、運用会社は論理的に物事が進むように感じます」。

山本さんも、「机を叩いて怒るような上司は見たことがない」とのこと。一方で川島さんは、「ニュースで見る証券取引所のような活気あふれるイメージを持って入社したのに、実際の社内はシーンとしていた」と振り返ります。「業界全体のカルチャーとして、紳士的にふるまう人が多い印象がありますね」。

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著者

Finasee編集部
金融事情・現場に精通するスタッフ陣が、目に見えない「金融」を見える化し、わかりやすく伝える記事を発信します。
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