FPがいま改めて深掘りする「老後2000万円問題」

長生き時代、誰でも「おひとりさま」になり得る女性の老後のお金

  • 公開日:2020.04.16

つみたてNISAは、NISAと同じく、投資で得られた利益に対する税金を非課税にできる制度です。毎年の非課税投資枠は40万円、非課税期間は最長20年間です。つみたてNISAで買える金融商品は、金融庁が定めた一定の基準を満たした投資信託・ETFです。もちろん、基準を満たした金融商品がすべて値上がりするとは限りません。しかし、明らかに初心者に不向きなものや積み立て投資に適さないものは除かれるので、投資先を選びやすくなります。

iDeCoは、掛け金の属性により掛け金の上限金額が違いますが、仮に企業年金のない会社員の方の場合、iDeCoの年間投資上限額は27万6,000円です。また、つみたてNISAの年間投資上限額は、誰でも一律40万円ですから、iDeCo、つみたてNISA合わせて最大で67万6,000円(月額約5万6,300円)になります。iDeCoは、所得控除による節税メリットがありますので、投資上限額まで利用し、その上で、月々投資に回せる金額の残りをつみたてNISAで投資するとよいでしょう。

iDeCoもつみたてNISAも、基本的に投資信託を毎月コツコツ積み立てて資産を増やして行くのが基本です。金融庁のデータによると、国内・先進国・新興国の株、債券に分散投資をした場合の年平均利回りは、4%程度とのこと。仮に毎月5万円を20年間普通預金に積立をした場合、1,200万円ですが、毎月5万円を20年間4%の利回りで運用することができれば、約1,830万円になります。

iDeCoやつみたてNISAを活用すれば、運用益は非課税なので、この金額をそのまま老後資金に使うことができますし、iDeCoの場合には、所得控除による節税のメリットもありますので、その分を加味すると、実質準備できるお金はもっと増えています。iDeCoやつみたてNISAを早い時期から始めることで老後の基本的なお金は準備することができるでしょう。

さらに、全ての女性にすすめるわけではありませんが、iDeCo、つみたてNISAに加えて、長生きの女性の自分年金づくりの方法として「不動産投資」を検討してみても良いでしょう。というのも、これまで多くの女性の方のご相談に乗ってきましたが、たくさんの貯金があったとしても、老後にわずかな年金収入だけだった場合を憂慮して気前よくお金を使うことができない、老後の生活が不安でたまらないという例をいくつも見てきたからです。

不動産投資というと、なんだか敷居が高そうな気がしますが、実は投資手法としては手堅い分野です。老後の年金の不足分を補うと考えると、安定した収入が必要になります。株やFXは大きく儲かる可能性も秘めていますが、大きく値下がりする可能性もあり、老後の年金を補う商品として考えるには適切ではありません。一方で不動産投資は、入居者が決まってしまえば、毎月一定の家賃収入が入ってきて、収入が安定します。そして、購入後は管理会社に任せてしまえば、ほとんど手間もかからないので、値動きを気にして生活を送る必要はありません。

ただし、基本的に不動産投資をするときには、ローンを組んで物件を購入するので、誰でも不動投資にトライしてよいかというと、そうではありません。不動産投資で成功する秘訣は、物件選びや業者選び、管理会社選びなどに加えて、好条件で融資が下りるかどうかもとても重要です。ですから、好条件で融資が下りやすい会社員、公務員の方などは検討してみても良いでしょう。

不動産投資は慎重に行う必要がありますが、良い物件や業者に出会うことができれば、人生の終盤には、物件を売却してお金を得ることで、老人ホームの入居一時金に充てたり、毎月の賃料の足しにしたりすることができます。長生きの女性が老後も楽しく暮らすことができるようにするためには、長生きということを踏まえ、各金融商品の特徴を理解して上手に活用していくことが大切です。

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著者

高山 一恵 ファイナンシャルプランナー
高山 一恵
Money&You取締役。慶應義塾大学卒業。2005年に女性向けFPオフィス、エフピーウーマンを設立。10年間取締役を務めたのち、現職へ。女性のための、一生涯の「お金の相談パートナー」が見つかる場『FP Café』を運営。全国で講演・執筆活動・相談業務を行い、女性の人生に不可欠なお金の知識を伝えている。

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