アフターコロナに重要度を増す、ファンドマネジャーの役割とは何か?

アフターコロナに重要度を増す、ファンドマネジャーの役割とは何か?

  • 公開日:2020.07.03

Editor's Eye

コロナショックによる急落から一転、株式相場は世界的に上昇基調が続いています。とはいえ、第二波、第三波への懸念がある上、業績の回復がなかなか見込めない業種があることも事実。今後の資産運用で重要になるのが、そうした環境を踏まえて投資先を厳選し、投資信託の運用を指揮するファンドマネジャーの役割です。かつて資産運用会社で勤務した経験を持つファイナンシャルプランナーの岡田禎子さんに、その仕事や付加価値などを解説してもらいました。

世界的な新型コロナウイルスの感染拡大は、日経平均株価が3割以上も暴落するなど、株式市場にも大きなダメージを与えました。その後の急激な回復もいったん落ち着いた感はあるものの、「アフターコロナ」の世界では、企業・業種によって収益力の格差が広がるため、投資で高いパフォーマンスを得るには銘柄の峻別が重要となるはずです。

そこで注目したいのが、企業を分析し、投資先を選別して運用を行うアクティブファンドです。ファンドを運用するファンドマネジャーの銘柄選定における目利きの重要性が、このような局面だからこそ一段と高まるのではないでしょうか。

今回はアクティブファンドのファンドマネジャーに注目して、そもそもファンドマネジャーとはどんな仕事なのか、どんな人たちなのかをご紹介していきます。

ファンド(投資信託)は多くの投資家から集めた資金を元に、株式や債券、不動産など世界中のさまざまな資産に投資して運用を行っています。

ファンドマネジャーとは、このファンドの運用を担当する責任者のことです。

米国ではウォーレン・バフェット氏やジョージ・ソロス氏などすでに伝説となっているファンドマネジャーがいます。成功したファンドマネジャーは、その投資哲学だけではなく、土台となった生い立ちや思想までもが語られます。日本でも、ファンドマネジャーが「顔」となっている独立系ファンドなども出てきています。

ファンドマネジャーの主な仕事は、投資家が期待するパフォーマンスを上げること。最大のリターンを得るために、自らの投資哲学に基づいたファンドの運用方針を立て、それに沿った市場や銘柄の分析、選定、企業調査、ポートフォリオの組み立て、管理などを行い、投資家から預かった資金を運用します。投資哲学や運用手法はファンドマネジャーによって多様で、ファンドの成績はその手腕に大きく左右されると言っても過言ではありません。

一方で、ファンドの運用はファンドマネジャー個人に任されているわけではなく、アナリストやエコノミスト、トレーダーなど、各分野の専門家でチームを組んで行います。

例えて言うなら、ファンドはプロ野球チームのようなもの。ファンドマネジャーはそのチームを率いる監督のような存在です。自らの哲学に基づいて戦略を考え、チームを率いて、市場に「勝つ」ことでファンに夢を与えます。

大ヒットした1989年のアメリカ映画「メジャーリーグ」では、監督は個性もクセも強すぎる選手たちを団結させ逆転優勝へと導きましたが、能力の高いアナリストやエコノミスト、トレーダーは個性的でアクが強いものです。このメンバーを同じ方向に向かせて戦略を遂行させる力もファンドマネジャーの重要な能力の一つです。また、パフォーマンスが悪い時でも、オーナー(投資家)へ根気よく説明し、納得させる力なども求められます。

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著者

岡田 禎子 ファイナンシャルプランナー
岡田 禎子
証券会社、資産運用会社を経て、ファイナンシャルプランナーとして独立。資産運用の観点から「投資は面白い」をモットーに、投資の素晴らしさ、楽しさを一人でも多くの方に伝えていけるよう活動中。個人投資家としては20年以上の経験があり、特に個別株投資については特別な思い入れがある。さまざまなメディアに執筆するほか、セミナー講師、テレビ東京系列ドラマ「インベスターZ」の脚本協力なども務める。日本証券アナリスト協会検定会員(CMA)、ファイナンシャルプランナー(CFP)。
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