「毎月、3万投信積立しても不安でたまらない」独身アラフォー女子に捧ぐお金の処方箋

「毎月、3万投信積立しても不安」独身アラフォー女子に贈るお金の処方箋

  • 公開日:2020.07.21

Editor's Eye

きっかけはFinasee編集・Nが学生時代の友人たちと近況を報告する食事会――。35歳を超えた頃から、皆口々に「不安」というワードが頻出するように。その中でも特に、結婚は諦めモードというY・Wさんは「“柱一本”で生きていく老後」を思うと、自身の資産運用は果たして十分なのか不安、と言います。そこで、そんな彼女の不安を解消すべく、さまざまなライフステージの女性に寄り添い、相談実績豊富なファイナンシャルプランナー小沢美奈子さんにアドバイスを送ってもらいました。

【Y・Wさんプロフィール】
37歳、未婚。都内で1人暮らし。
消費財メーカーに勤務する会社員。おととし、念願のマーケティングの部署に異動を果たす。一方、結婚に対しては諦めモード。将来への不安を拭うべく、30歳頃から貯金を開始。それだけでは不安だからと、自身で調べて「ドルコスト平均法」と「投資信託」に行き当たり、投資信託積立も約2年半前から開始。ピアノを弾くことが趣味。

【寄せられたお悩み】
「外国株式のインデックスファンドはマニュアル本の通りに積み立てています。それでも“柱1本”で生きていく未来が不安すぎて、押しつぶされそうです……。現状の投資信託の積立&貯金の他に、“未来の安心”のためにお金でできること、ありませんか?」

【今回の相談ポイント】
① つみたてNISA口座で投資信託(インデックス外国株)を積み立てているが、それだけでいいのか不安
② お金(特に資産運用)で他にできることがあるのか知りたい
③ 自宅(マンション)購入も気になっている

【資産状況】
<総資産>約250万円
内訳:
・投資信託:50万円前後(「<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド」をつみたてNISA口座にて運用中)
・預金:200万円 ※1 

【収支】
<収入>
・毎月の手取り金額:33万円
・年間の手取りボーナス額:約100~120万円

<支出>
・毎月の出費:約32万円(詳細以下)

※余ったお金は、そのまま普通預金口座に置いている。

※1……「20代のとき、恥ずかしながら貯金の習慣がありませんでした。少しお金ができたら即海外旅行やお買い物でした。夜な夜な『37歳 平均 貯金額』などと検索して、世間の同年代はもっと貯めている現実に焦りを募らせています」

※2……「手取りに対して家賃が高いのは分かっています。ただ、三軒茶屋の街も、趣味のピアノが置けるほどよい広さの間取りも気に入っていて、家賃を下げるために引っ越すという考えは持てません。いっそのことマンション買ったほうがいいのではと考え、ときどきマンションサイトを見ています」

※3……「夕食は自炊と外食半々です。くたくたで帰って、さくっと近所で済ませる(一食1800円ほど)ことが月に半分ほどあります。お昼は外かテイクアウトです」                                               

※4……「女性向け製品を扱っていて、社内も華やかな雰囲気。ファッションや髪型に同性の厳しいチェックが入ります。私自身もそういう世界で自信を持って仕事をするために、削りたくない出費です」

***

この度はご相談をいただきありがとうございます。Y・Wさんは「未来のお金について、真剣に考え始めた」ということで、素晴らしいと思います。現在の貯金額に不安を抱えているようですが、今からでも遅くありませんので、一緒に考えていきましょう。 

インデックス型の外国株式(先進国)ファンド1本をつみたてNISA口座に毎月3万円ずつ積み立てているんですね。最初の1本として、外国株への投資はとてもよい選択だと思います。

ただし、資産を分散させるという視点からすると、投資先を増やしてみるのも一案です。たとえば、外国株だけではなく、国内株に連動するインデックス型のファンドを追加してみてはいかがでしょうか。日本株の代表的な指数に日経平均株価とTOPIXがあります。それらの指数に連動するインデックスファンドがおすすめですが、より分散投資の効果を狙うなら、TOPIX連動型のファンドを選びましょう。なぜなら、日経平均株価は日本を代表する225社の平均株価ですが、TOPIXは東証1部の全銘柄で計算している指数だからです。さらに、より成長性を狙うとしたら、米国株に投資するタイプのファンドを組み込んでみてもよいのではないでしょうか。

本来、株式暴落時の安全策として、株式とは反対の値動きをする「債券」に投資するファンドを組み込むという考え方もありますが、一般的な定年までに20年以上あるY・Wさんの場合は、積極的な運用を狙って株式中心でよいと思います。

37歳のY・Wさんは、そろそろ老後資金の準備をはじめてもよい時期です。そこで検討したいのが「iDeCo(イデコ、個人型確定拠出年金)」です。現在、毎月つみたてNISAで投資信託を3万円ずつ積み立てていて、それとは別に2万円の貯金をしているそうですね。すべて投資に回すのでなく、元本割れしない貯金を組み合わせている点はとてもよい点です。

あくまで一案ですが、2万円の貯金はそのまま継続するとして、投資についてはつみたてNISAのみで積み立てるのではなく、3万円のうち2万円はiDeCoで、残りの1万円をつみたてNISAで積み立てることを検討してみてはいかがでしょうか。

つみたてNISAは、運用益に対する税制優遇が得られるとともに、20年という長期にわたる資産形成ができる制度ですが、iDeCoは税制優遇が得られる上に、原則60歳まで引き出せないことから、老後資金を確実に貯めるのに最適な制度です。

具体的には、iDeCoではインデックス型の外国株式ファンドとTOPIX連動型のインデックスファンドで、一方のつみたてNISAでは、インデックス型の外国株式ファンドに加え、米国株式ファンドも積み立てるプランで考えてみてはいかがでしょうか。もし毎月の積立額を増やせるのであれば、iDeCoとつみたてNISA、それぞれに2万円ずつ積み立てられるとなおよいですね。

どの“器”で何の商品を投資するのかを決める際は、保有している資産全体を考慮したプランを立てることを意識しましょう。

さらに、現状保有している以外の投資先も気になっているようなので、別の商品もご紹介します。

2020年は新型コロナウイルス感染症拡大の影響で株価が暴落しました。その一方で、金の価格が上昇しています。昔から金は、通貨の信用が落ちると、価値が上がるという特徴があります。そのような特性を生かし、金の保有を考えてもよいと思います。たとえば金積立のように、現物を積立で購入していく方法もありますが、すぐに売り買いできる手軽さからすると金の価格に連動するETFや投資信託がよいかもしれません。一部の金融機関では、iDeCoでそうしたファンドを扱っているところもあるため、iDeCoの中で積み立てることを検討してもよいでしょう。

なお、金については、安全資産としての保有をおすすめしているものであり、それほど多くの金額を積み立てる必要はないと考えます。毎月3000円から5000円程度、積み立てられればよいでしょう。

200万円の預金の預け先については、少しでも有利なところを選ぶことをご提案します。昨今、預金金利は低い状態が続いていますが、その中でも比較的高水準なのがネットバンクです。あるメガバンクの定期預金に1年間預けた場合の金利が0.002%に対し、ネットバンクなどでは0.01%、中には0.1%以上の金利を実現しているところもあります。

銀行の預金に近い存在として、個人向け国債もおすすめの商品です。元本割れがなく、なおかつ最低保証金利(0.05%)もあります。中でも10年ものの国債は変動金利となっており、世の中の金利情勢が上向きになると、それに連動して国債の金利も上がる仕組みです。すぐに使う予定のあるお金は普通預金、1年以上使わないお金は定期預金、10年使う予定のないお金は10年ものの個人向け国債、というように預け先を仕分けるとよいでしょう。

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著者

小沢 美奈子 ファイナンシャルプランナー
小沢 美奈子
K&Bプランニング代表。大学卒業後、損害保険会社や独立系FP事務所等を経て独立。記事の執筆、セミナー講師、家計相談を行う。趣味はカメラ。

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