知られざる世界の運用会社の実像に迫る 1

投資のツウは知っている!? 「成長株投資の祖」が創業、ティー・ロウ・プライス

  • 公開日:2021.05.26

ティー・ロウ・プライスの第1号ファンドとなったのは、1950年に設定された「グロース・ストック・ファンド」。運用年数は実に71年に及び、同社を代表する成長株ファンドとなってきた。

その運用成績を見てみると、設定来、平均年率11.4%のリターンを記録している。過去70年間には、ブラックマンデーやリーマンショックなど数々の金融危機が起こっているが、それを考慮すると驚くべき数字と言えよう。なお、この「グロース・ストック・ファンド」は、前述の「ファンド オブ ザ イヤー」を受賞した「ティー・ロウ・プライス 米国成長株式ファンド(愛称:アメリカン・ロイヤルロード)」と基本的には同じ中身のファンドである。

T.R.プライス Jr.は、1947年に行った講演で次のように述べている。「(米国の)本当の富は、人々が資本を将来性のある会社に投資し、一生懸命働き、さらなる資本を投じ、その株を不況のときもバブルのときも保有し続けることによって蓄えられてきた」。このコメントは、成長株投資の一端をシンプルに表現したものだが、その正しさは、後に運用を始めたファンドによって十分に証明されている。後編では、成長株投資の具体的なポイントについて紹介していく。

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著者

松岡 賢治 マネーライター・ファイナンシャルプランナー
松岡 賢治
シンクタンク、証券会社のリサーチ部門に在籍し、国内マクロ経済と債券市場のマーケットアナリストとして従事。1996年に独立し、1997年ファイナンシャルプランナー資格を取得。以後、ファイナンシャルプランナーとして活動する傍ら、ビジネス誌や経済誌を中心に日本経済、資産運用、投資をテーマにした記事の執筆を開始。著書に『ロボアドバイザー投資1年目の教科書』『豊富な図解でよくわかる! キャッシュレス決済で絶対得する本 』。

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