「普通預金だけではもったいない」と始めた外貨預金―“金利マジック”の落とし穴
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「普通預金だけではもったいない」と始めた外貨預金―“金利マジック”の落とし穴

  • 公開日:2021.06.09

Editor's Eye

読者の方から寄せられた、資産運用にまつわるお悩みをお金のプロが解決する「みんなの資産運用相談」。今回は「普通預金だけではもったいない!」と外貨預金に投資信託、またリスク管理として生命保険にも加入する相談者が登場。一見ぬかりなく資産運用、リスクマネジメントできているようですが、よくよく話を深掘りすると見直しポイントが何点かある模様。ファイナンシャルプランナー渡辺和子さんが解説します。

【伊達 佳奈さん(仮名)プロフィール】
55歳、宮城県で夫(50歳/一部上場企業勤務)と2人暮らし。宮城県在住。夫が転勤族であり、基本的には専業主婦だが、時々派遣で看護師の仕事を入れることも。

【寄せられたお悩み】
「もうすぐ満期の外貨預金に、看護師時代に貯めたお金で一括購入した投資信託……『普通預金だけではもったいない』と、一通りやってみてはいるものの、これでいいのか分からなくなってしまいました。
また、夫が独身時代からかけている生命保険(10年ごとに更新するタイプの定期保険特約付終身保険)の保険料の負担が年々きつくなってきています。でも、保険をやめてしまうのも不安……。アドバイスをください!」

 【お悩みの論点】
①普通預金に預けているだけではもったいないと、とりあえず預けておいた外貨預金。満期がきたら預け先を変えるべき?

②投資信託を所有しているものの、長期投資が大事と聞いた。55歳の自分に合った運用商品やしくみは何か

③年齢とともにどんどん高くなっていく保険料、このままでは払いきれない……どうしたらいいか

【資産状況】
金融資産額(運用中の投資額と預貯金を合わせた金額):3100万円

内訳
預貯金:約2100万円
(うち、外貨預金が1000万円+為替差益が12万円ほど。外貨預金は“期間限定、高金利1カ月もの”というフレコミに惹かれて申し込んだ)
投資信託:約1000万円(8資産分散バランスファンドとUSリートファンド。一括購入)

【収支】

<収入>
・世帯の毎月の手取り収入:35万円
・手取りの年収:700万円

<支出>
・毎月17万円ほど(残りは貯金に回している)
この17万円のうち、5万円が生命保険の保険金

円ではお金が増やしづらい今、外貨の金利の高さに期待を寄せる気持ちはとてもよく分かります。

気を付けたいのは「期間限定の高金利」というところです。例えば一ヵ月物年利7%とあれば、最初の一ヵ月だけは年利“換算”した場合7%の金利を付けますが、実質的につく金利は7%×1/12=約0.58%(税などは考慮していません。また、実際の金利計算は365日の日割りで計算しますが、ここでは概算です)。決して1000万円×7%ではないのです。そして、2ヶ月目からは通常金利になります――ということで、このタイプの商品は注意が必要です。

※各金融機関で異なり、実際の商品を説明するものではありません。

今回は為替手数料を差し引いても、購入時より円安に振れていたので、為替差益もあり1000万預けて約12万円の利益を得られたのは何よりです。

さて、このお金の預け先を考える上で、目的の決まっているお金かどうかが重要なポイントとなります。目的があってそこで必ず使いたいお金であれば、預け先も変わってくるということです。

この外貨預金の資金以外に余剰資金が1000万円普通預金にあり、さらに今後大きな出費があるようなイベント(マイホーム購入など)もなさそうという前提で、「老後資金の余力」と考えて、運用を考えてみてはいかがでしょうか。

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著者

渡辺 和子 ファイナンシャルプランナー
渡辺 和子
AFP、公的年金アドバイザー。損害保険会社勤務を経て、Miriz専務取締役に。公的・民間両方の視点での保険アドバイス、さらには住宅資金相談や相続、老後資産形成までライフプランに合わせた総合的なコンサルティングを行っている。セミナーでの講演やWEBメディアへの執筆活動も。

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